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    「ナイブズアウト」
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      2020年2月4日 ユナイテッドシネマももち 監督:ライアン・ジョンソン

      後出しじゃんけん感のないよくできたミステリー。
      殺人事件の被害者は金持ちのじいさん。
      遺産相続を巡り争う親族にはそれぞれお金が必要な事情がありみんな怪しい。
      じいさんが遺産を譲りたいのは親族ではなく、自分につくしてくれた移民の貧しい看護婦。
      親族が醜い争いをみせる中、この若い看護婦、はとても善良。
      金持ちのでてくるミステリーにはありがちな設定。
      だけど、そのありがちな設定の中に
      被害者のじいさんがミステリー作家であること、
      善良な看護婦には善良にならざるを得ない理由、
      嘘をつくと嘔吐するという特殊な体質である、ということ
      で俄然面白くなる。

      ダニエル・クレイグ演じる探偵のブランがいかにもな天才タイプじゃないのも私の好み。
      ずけずけと関係者に踏み込んだ質問をしまくるけれど
      この会話の中のちょっとした違和感とか
      どちらにもとれる言葉とかに
      ひっかかって調べていくと、ちゃんと真実にたどり着くという。
      コロンボみたいな泥臭いタイプ?
      でも見た目も好み、てか、ダニエル・クレイグが好みってことか。
      007みたいにキメキメじゃない塩梅がちょうどよい。

      ミステリーの種明かし部分だけじゃなくて
      逆転していく人間関係のドラマとしても楽しめるところが
      またよくできてる。
      「貧しい使用人に親切なお金持ち」は相手を下にみているからこそ
      親切にできるのよねー。
      てか、気持ちや財布に余裕がなくなると人は人に親切になんかできないってことなのか?
      初めから持ってない私ら庶民は「失う」ことにピリピリしなくてすむってことか。
      よかったねー。



      | 立石 義江 | 映画観る日々 | 19:59 | comments(0) | - | - | - |
      MONO「その鉄塔に男達はいる」
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        2020年3月8日 北九州芸術劇場小劇場

        このご時世によくぞ大阪から来てくれた、公演をうってくれてありがとう。
        そしてこのご時世にこの作品かぁ・・・となんとも言えない気持ちに。
        争いは些細なことから起こる。
        ちょっとした感覚の違いの押し付け合いやすれ違い。
        気を使ったことが裏目にでることもあれば、
        反動から火種が大きくなることも。
        個人と個人なら小さなことが
        組織単位だと面倒なことになったり・・・


        22年前、98年の作品をオリジナルキャストで再演。
        そのままのキャストってところがね、MONOでなくてはできない技で。
        争いの中での演劇人というか、娯楽やアートのあり方というのは永遠のテーマで、
        下手するとそれだけで「反戦」や「反体制」しまうわけで。
        ましてや、非常時という意味では今も十分、戦時体制なわけで・・・
        これ、キャストの年齢によっても随分印象が変わってたよね。
        若いキャストだと、より絶望感が増すことになったのか。
        MONOの若いキャストが演じる短編のほうに
        そこはかとなく、希望の芽がみえるけど
        よく考えたら時系列はこの順番通りなんだよね。
        彼らが小さな争いの中でも希望を託したこどもは
        結局争いの中で、最期をとげる。
        やだー、せめて時系列逆にしてくれよー。
        つらいー。




        | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:47 | comments(0) | - | - | - |
        ヒカリノオト「かいじゅうたち」
        0
          2020年2月24日 サイエンスホール

          ヒカリノオトの公演は9作全ての作品を観ているけれど
          今までで一番あと味悪く一番なまなましい作品だったかもしれない。
          誰にも共感できない、のに誰もの気持ちが痛く刺さる。
          作品の良しあしとか、好き嫌いとかを超えて
          否応なしにゆさぶられる感じ。
          登場人物はサチ以外は皆どこか歪みや闇を抱えているし、
          行方不明の女子中学生をめぐるサスペンスの色もあり
          ずっと緊張感の漂う会話。
          舞台セットやあかりの感じからも
          どこか海の底を想わすぼんやりと漂う感じ。
          それは決して心地いいものではなくて
          不安や不気味さにもてあそばれるよう。

          誘拐事件の結末としては
          意外さとつっこみどころが半々な感じ。
          もうひとつ狂気のようなものがないと成立しない気もするけれど
          事件は実はこのお話の核ではないからね。
          「母」という存在の
          逃げられない重さ、愛と呪縛。
          母にとっても娘にとっても。
          私は「母」になったことがないせいか
          こういう時にどうしても娘の視点で観てしまうのだけど
          結局一番共感するとすれば、
          出てくることはなかった愛子かもしれないなぁ。
          もちろん彼女のしたことは「大きなお世話」なんだけど
          そういうことしがちなところもね、
          いつだってひとこと多い・・・


          | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 13:25 | comments(0) | - | - | - |