そめごころ「劇場のすすめ」
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    2018年8月31日 ぽんプラザホール

    そめごころ、あいかわらず攻めてるなぁ。
    こんなの演劇じゃねぇと、ちゃぶ台返したりはしないけど、
    私にはちょっともどかしかった。
    前作「スクリーン」は冷泉荘の使い方やループ構造の話のために
    あえてまっすぐに物語がすすむのを選ばなかった感じがするけど
    今作は、物語になりそうでならない、ひとつになりそうでならない。
    あえて、なのだとは思うけど私には舞台がひとつの物語として
    成立させることから逃げてるようにもみえた。
    まぁ、私「物語好き」だからね。好みの問題。

    演劇をやる人たちのおはなし。
    ひとつの公演が始まって終わる、仕込んでバラすまで。
    実際に客席が組まれたりものが運びだされたりする
    その合間合間、あちらこちらで小さなエピソードが展開される。
    それは彼らの体験なのか、脚本上の虚構なのか、
    今舞台で演じられてる物語そのものなのか。
    女子高生同士の恋バナ、無謀な自転車旅行、
    いつまでもこども扱いしてくる母親。
    小さな共感のたくさんあるエピソードたちだったけど
    その共感の持っていきどころに悩んでしまった。
    よくも悪くもその余韻が「そめごころ」の思うツボにはまったような気もして
    ちょっと悔しかったりもするのだが。

    | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 21:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    Hall Brothers「Sour Grapes」
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      2019年1月18日 ぽんプラザホール

      今年の初観劇は久しぶりにぽんプラザで公演のHall Brothers。
      抽選にはずれ続けたと嘆いていたもの、やっと当たったようでよかったね。
      会場に入ると、こじゃれたリビングルームのようなセット。
      こういうところを手を抜かず、とってもきれいに作っているのも
      Hallさんらしい、好感が持てるとこ。

      お話はあいかわらずの羨望や嫉妬・自己防衛の嵐の
      大人のいやらしさ全開。
      今回はPTAのお母さんと先生が中心なんだけど
      そこにキレキレのビジネスマンや謎の占い師が混ざることで
      噛み合わない会話のおかしさがよくでてる。
      多分父兄と先生だけで本音でバトルしてしまったら
      救いようのない話になったろうからね。
      あとは、先生とお母さんの大人の恋愛話も効いてるねぇ。
      「正論」だけではどうしようもない大人の恋愛事情には、
      愚かさよりも「かわいげ」を感じてしまうのは、
      私が子供を持たないからかしら。
      そんな「かわいげ」の部分や
      出てはこない見えない子供たちに向ける視線に
      なんとなく、作家の幸田さんや
      今回もお母さん役でいい味をだしていたあやちゃんの
      親になった視点を感じて、
      今後この劇団がどうなっていくのかを楽しみに思う。

      | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 18:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      「シェイプ・オブ・ウォーター」
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        2018年3月5日 中洲大洋 監督:ギジェルモ・デル・トロ

        なべにおとされたゆでたまご。
        バスタブにあふれる水。
        想像をかきたてる彼女の吐息とゆれる水面。
        のっけからタイトル通りの「水」の美しさに心奪われる。
        乱暴な言い方をすれば
        「グロテスクな半魚人」と「お掃除のおばちゃん」の恋物語。
        なのに、これはメルヘン。
        人魚姫。
        男女を逆転した人魚姫のようでもあり、
        言葉を失くし人の世界でひっそり生きていた人魚姫を迎えにきた
        人魚の王子さまの話のようでもある。
        だって、グロテストな鱗の奥の王子の瞳はあんなにつぶらで、
        お掃除おばさんの制服を脱いだ姫の身体はあんなにも少女のよう。
        バスルームを水で満たして抱き合うシーンが大好き。
        その翌朝のガールズトーク(?)も。
        水びたしになったイライザの部屋の階下はレトロな映画館で
        まさに、レトロな中洲大洋のメインホールでこの映画を観られたのも幸せだった。
        緑色のキーライムパイはちっとも美味しそうじゃなかったけど
        ジャイルズのせつない思いに共感して1ヶくらいならおつきあいして食べてもいいかな。




        | 立石 義江 | 映画観る日々 | 18:14 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |