万能グローブガラパゴスダイナモス「甘い手」
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    2020年2月13日 福岡市美術館ミュージアムホール

    結成15年、メンバーに入れ替わりはあるものの
    ベテラン劇団の域にはいろうかというガラパが「学園もの」?
    正直何でいまー?なんて気持ちで見に行ったんだけど
    若いメンバーが増えた今のガラパならではの「学園もの」になってて
    とても面白かった。
    悪役のいない王道コメディ。
    そして一度お客さんに愛されたキャラクターは
    もう何をやっても笑いがとれる、というすごく心地いい笑いに満ちた初日だった。
    ヒロシ君のしょっぱなからの愛され感はそういう脚本だから、
    というよりやっぱり人柄かな、キャスティングの勝利。
    だんだんに愛されキャラに育っていくゆかりんやヤンキー君たちがまた愛おしい。
    まさかまさか、ゆかりんのカラオケルームのシーンで泣かされるとは思わなかったよ。
    「笑いながら泣く」ってコメディでは最高のシーンだと思う。
    英さんは、愛されキャラ達の炎をあおるうちわのような存在。
    彼女がみんなを愛することでお客さんも安心して登場人物を愛することができる。
    川口君、うちの英美の使い方を心得てるぜ。
    それぞれの背景、伏線を残さずきっちり回収してくれた技も含めて
    よくできた脚本だと思ったよ。

    前から2番目という良席をいただいて、
    若者の顔の区別がつきづらいおばちゃんにも
    それぞれのキャラがしっかり刻まれた一方で
    「若いなぁ」というむき出しの声がちょっとわんわん来すぎて、
    個人的にはもう少し後ろの席で観ればよかったかなぁという感じ。

    カーテンコールのお客さんからの「おかえり」にはぐっときたよね。
    あれを舞台側から観たらどんなに嬉しいか・・・
    あったかい、いや、熱いファンが沢山。
    ガラパさん、幸せだね。

    | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 14:50 | comments(0) | - | - | - |
    「葵上」
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      2020年1月10日 ぽんプラザホール

      三島の作品が特別に好きってわけじゃないけど
      なぜかこの「葵上」は何度も観てる。
      能の題材にもなるくらい、もともとの源氏物語の「葵上」が
      幻想的で面白いモチーフだということなのか。
      演出家コンクールにも使われたりと
      演出家には面白い題材ということなのかしら。
      ただ私は美輪さんバージョンも観てしまったので
      やっぱり美輪さんの為に書かれた脚本だという気がして
      ハードル高いよなぁと思ってしまう・・・

      さとさんの演じる康子は十分に妖しく
      彼女の和風美人の顔つきや和洋折衷な感じの優雅な衣装とも
      とてもマッチしていた。
      個人的には前半の看護婦の時の押しの強さの方が好きだけど(笑)。
      鶴賀君の光は、ポケットに手をつっこんだ立ち姿が現代若者っぽいしぐさ。
      そう言えば、いろんなバージョンみた割にはこの光側というか
      男性側の視点はどうなってるんだろうといつも思うんだよなぁ。
      夫人のあの妖しさに巻き込まれていくのが本筋だとしても、
      もともとは男のずるさとか
      根拠ない自信とかいろいろあったんじゃないかしらとか、ね。

      演出的にも仕掛けが多い舞台。
      あの別荘の思い出のシーンは
      単なる回想シーンではなく、夫人が源氏を魔法にかけるような場面だから
      やっぱり何かの仕掛けが必要だよね。
      本家本元はほんとに船がでてきてビビりながら苦笑したけど(笑)。
      キラキラした花吹雪(?)が本当に「魔法」のようだった。
      本水使いも面白かった。
      前半は眠る女性と静かな水面を重ねて
      後半は・・・
      いい男は濡らしとけば色っぽいんだろ、ってことで
      それはそれで正解!

      お能の方は・・・
      正直、何の知識もない私にはさっぱりでした。
      いや、もちろんお話の筋は知っているのだから何をしているかはわかるのだけど、
      歌舞伎のイヤホンガイド的なものが欲しかったかも。
      この動きは何を表してる。
      これはこういう美学の上に成り立ってる。
      みたいな知識がない私にはちょっと難しかったな。
      勉強不足でごめんなさい。


      | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 17:44 | comments(0) | - | - | - |
      「2019年 この10本 演劇編」
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        「2019年 この10本 演劇編」

        2019年の観劇本数は、ライブや落語も含めて86本。
        昨年のこの記事も「今年こそ減らす」と書いてるけど2018年もまったく同じ86本だったみたい。
        懲りないね。
        観劇がらみの遠征が東京2回 大阪1回。
        東京で観たものや、来福劇団、商業ベースのものが増えると必然的に地元劇団が減る。
        だからといってジャンル分けするものでもないしねぇ。
        案外、ここであげた作品ほどブログに感想が書けていない。
        あれもこれも、書きたいこと欲張りすぎるからいけないんだろな。

        観た順番で順位はなしで。

        「ただいま」劇団こふく劇場
         唄うように踊るように日常をつむぐ。幸せになりたいね。
        「ドキュメンタリー」劇団チョコレートケーキ
         緊張感ある会話劇。情報量の多さをちゃんと見せる役者の気迫もさすが。
        「ポストモダン」彗星マジック
         尺の長さを感じさせない展開と魅力的なキャラクター。衣装も素敵だった。
        「DAS ORCHESTER」パラドクス定数
         ナチスドイツの迫害の話を楽団の目を通して。演劇人らしい視点に唸る。
        「福島三部作」DULL-COLORED POP
         三作品とも好きだし、本当によくこんな作品つくったなと思うのであえてまとめてカウント。
         しいていうなら「1986メビウスの輪」が一番好き。清志郎に観てほしかったな。
        「もものみ」演劇関係いすと校舎
         遠くで聞こえるドアのあけしめ、階段を昇る音。どうしてもあの劇場で味わってほしい。
        「Q」NODA MAP
         クイーントリビュートというよりもシェイクスピアとがっぷりよつ。
         哀しくて美しくて静かな怒りにみちている。
        「組曲虐殺」こまつ座&ホリプロ
         こんなに歌が言葉としてすんなり入ってくるのはなぜだろう。よくぞ今の時代に再演してくれました。
        「ハッピー・ラブリー・ポリティカル」飛ぶ劇場
         「ポリティカル」の按分具合が実にお上手。それを支える役者の確かさよ。
        「ドクターホフマンのサナトリウム」
         どこまでがカフカでどこまでがケラさんか、いつまでもその迷路で迷っていたい。

        ここに入れてはいないけど、「あなピグモ捕獲団」「HALL BROTHERS」「ヒカリノオト」と
        地元でコンスタントにいい作品を作ってくれる劇団もちゃんとある。
        キビるフェスで観た作品が3本入っていたりと福岡でのこの企画もありがたい。
        あと2019年は博多座さんに本当に感謝。
        新感線が博多座で観られたり、平成中村座を小倉で観られたり、幸せな観劇体験を沢山させてもらった。



        | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 06:59 | comments(0) | - | - | - |
        こまつ座&ホリプロ「組曲虐殺」
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          2019年11月04日 博多座

          初演は10年前。
          お話の舞台は90年近く前、昭和初期。
          プロレタリア文学が、労働運動や反戦運動が弾圧された時代。
          なのに、まるで「今」この時代のために書かれたように胸にせまる。
          戯曲の力、演出の力、役者の力。
          演劇だからこそ、の力を感じられてすごく幸せな時間をすごした。

          お話は怖ろしい話だ。
          労働者や弱者のための活動を続けた小林多喜二と彼を支えた女たち、
          彼を追いかける特高の男たち。
          「こんなひどい迫害があったなんて信じられない」とか
          「これは昔の話だから」とかではすませられない。
          今の日本の現状を思うとむしろこの時代に戻っていっているのではとさえ感じて
          背筋が寒くなる。
          それでも折れない、希望を捨てない、彼らの姿に胸が熱くなる。
          「悪い人」が誰もでてこないのもこのお話の救い。
          刑事の二人のやりとりはどこかユーモラスだし、
          彼らだって貧しい暮しの中で育ってきた弱者なのだ。
          それぞれのかけがいのない時間の告白からのおしくらまんじゅうに滂沱の涙。
          活動の理屈や理論とは別に
          いつも人としてのまっとうさを示してくれるお姉ちゃん。
          ほっこりとした笑いを誘いつつも弟を信じる芯の強い女性に高畑さんがベテランの味。


          初演・再演とも評価が高い作品だということは知っていたけど、
          予想以上によくて、もうもう感激。
          ジャンルの違うものを比べてはいけないけれど、
          それでも私が博多座でみたお芝居の中で最高と言っていいくらい。
          音楽劇?ミュージカル?
          その違いはよくわからないけど、ミュージカル苦手な私にもすんなり入れた。
          私ね、突然歌うからミュージカルが苦手なわけじゃなくて
          歌の部分が「セリフ」や「言葉」としてちっとも入ってこないのが苦手なんだ。
          歌い方が違うのかしら?
          小曽根さんのピアノだけのシンプルな演奏もよかったのかしら?
          セリフのように、自然に歌詞が入ってきた。
          お話の筋とは関係ないけど、女性キャストがうたう「とよたまの月」の歌がすごくよくて、
          なりゆきで決めたけど「月光亭」ってすごくいい名前だなーって思った。
          月の光は懐かしく大切な人のことを思い出させてくれる。




          | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          どくんご「誓いはスカーレットθ」
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            2019年11月10日 清流公園

            生きるなら明るいほうがいい。
            死ぬなら素早いほうがいい。

            ああ、本当に刹那に輝き、消えていく。
            彼らが自ら言うとおり、どくんごの芝居にはストーリーがない。
            だからあとには残らない、のに、あとをひく。
            お話がない分、瞬間の光や言葉が断片的に
            しかも強烈に焼き付いては消えていく。
            とびだすポエム。
            大人の紙芝居。

            今回はどいのさんの歌と
            2Bさんとさつきさんのワルツの掛け合いがたまらんかった。
            コンビナートの灯と水のゆらめきにうっとり。
            個人的には、2Bのぽんぽんのしたり顔と
            さつきさんの「なつー」の時の足がツボ。



            | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 13:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            劇団言魂&ジャカット雀「STUN/TURN:僕たちは、ぼーっとして、あたりを見廻す。」
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              2019年9月15日 湾岸劇場博多扇貝

              最近、若手の劇団や新しい劇団までなかなかチェックできてなくて
              九州戯曲賞をとったという若者の名前でやっと重い腰をあげた。
              博多扇貝でクロサイ以外の劇団がやるのも久しぶりというのも
              興味があったし。
              2週間貸のこの劇場は、付帯設備とか使用時間とか
              トータルで見ると決して高くはないはずなんだけど
              2週間かけて建てこむような劇団は最近ないのか
              やっぱり遠いと敬遠されるのか、なかなか使われないからね。
              福岡と北九州の若手劇団の合同公演だから
              最後の2週間をがっつり稽古、というのもあるんだろうし
              あの劇場でつくりたいものが何かあるのかなぁ、なんて期待して。
              実際、シンプルながらもしかけのある舞台はちょっと見応えあった。
              劇場に入った瞬間、お、かわいい、好みだなと思える舞台だったし、
              シンプルな四角の連なりが
              DJブースや卓・窓や出入り口と自在に変化するのもよくできてた。

              小さな島のラジオ局が舞台。
              小さくて閉じたコミュニティに不自由を感じながらも
              「つながりたい」「発信したい」思いにあふれる若者たちの姿は
              おばちゃんにはちょっとまぶしく。
              でも、その気持ちと演劇人としての「表現したい」が
              ストレートにつながった叫びには共感できる。
              ただ、SFチックな言葉や展開にちょっとついていけなかった部分もある。
              「何気ない日常の風景にはいつもラジオが」みたいな始まり方だったので
              あの展開は想像してなかったもんな。
              あの子供の出現にはちょっと「え?え?」ってなったし
              耳慣れない言葉がセリフとして頭に入ってこない部分もあった。
              同時進行するふたつの話、というかふたつの世界があるんだけど
              その接点がなかなかピンと来なかったし。
              それは二役の役者さんの使い方もあったのかな。
              「戦いが始まる」のは、今のきなくさい世相を映しての
              彼らなりの警鐘なのかも知れないけれど
              だとしたら、戦いや攻撃の目的がぼんやりしているのも
              ちょっと気になった。



              | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              劇団新感線「けむりの軍団」
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                2019年9月12日 博多座

                楽しみにしていた「けむりの軍団」で3つの「けむり」を観た。

                ひとつは文字通り、お話通りの「けむりの軍団」。
                軍配師十兵衛がみせる幻の煤煙党。
                大量の松明やどこからか飛んでくる矢。
                見えているものから想像を広げて
                実際には見えないものまでが見えてくるのは
                軍配師の作戦、とは言え、すごく「演劇」っぽいなぁと。
                かつての軍配師は生まれ変わったら演出家になってるかもしれない、なんて。

                もうひとつは昨今のきなくさい時事にも似た「けむり」。
                疑いや怖れの気持ちが見せるけむりの姿。
                見えない敵、まだ刀を抜いていない敵、けむりにおびえて
                こちらから刀を抜く、奪いに行く
                「守るため」の戦いと誰もが言うけど、
                池田成志さん演じる美山輝親が城を失った時のように、
                戦わないこと、負けることで守るものもあるのかもしれない。
                いや、そうあってほしいよ、と、現実とも重ねて思う。

                そして、けむりの軍団はここにいる。
                ある時は侍として、またある時は百姓として、僧兵として
                斬られてははけ、でてきては斬られる。
                着替えては踊り、また着替えては歌う。
                アンサンブル諸君、君たちこそが
                実際の手勢を何倍にもみせる「けむりの軍団」そのものではないか。
                本当に拍手を送りたい。

                それにしても久しぶりだった生「新感線」。
                ゲキシネで観られることに満足してなかなか遠征してまで観ないものなぁ。
                チケットとるのも大変そうだし。
                それぞれに見せ場があるザ・新感線の舞台におなかいっぱい。
                もみじしょって一人で舞台に立っても絵になる古田さんの存在感。
                かわいくてよく動く、新感線らしい姫を好演の清野菜名。
                高田聖子さんのアクションも久しぶりではないかしら。
                そしてもううっとりとしか言いようのない早乙女太一の殺陣。
                スピードといい動きの滑らかさ・美しさといい群をぬいてる。
                何よりも、同級生粟根まことの
                歌い、踊り、大薙刀でキレキレの立ち廻りまである活躍ぶり。
                あぁやっぱりちゃんと身体はつくらないかん。

                | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                演劇関係いすと校舎「もものみ。」
                0
                  2019年9月14日 自宅劇場守田ん家

                  いいなぁ、羨ましいなぁ。
                  いすと校舎さんを観にあの劇場へ行くと羨ましくてしょうがなくなる。
                  芝居の中の、住み慣れた懐かしい空気の一軒家、
                  家族や地元のコミュニティの濃密な空気。
                  あの劇場でなければ
                  劇団で積み重ねた時間がなければできないあの作品。

                  わかってる。
                  全部ないものねだり。
                  今さら、田舎で暮らすことも
                  劇団に所属することも
                  そしてこのお話の中の人たちのようにこれから家族をつくることも
                  ないであろう私のないものねだり。
                  でも不思議と懐かしい景色や心地いい空気に
                  かつてそんな思い出があったような
                  これからそんなできごとがあるような錯覚。

                  お話は桃を栽培する農家の日常の風景。
                  大きな事件は起こらない。
                  いや、父親を亡くしての初めての桃の最盛期をのりきったことも
                  出戻り娘がまた戻ってきたことも
                  次男が初めて彼女を家に連れてきたことも
                  家族にとってはちょっとした事件。
                  何しろクライマックスが兄と弟の相撲だからね。
                  小さな事件と何気ない日常の積み重ねの中でも
                  人の心は、迷い、揺れるし、
                  一歩踏み出す気持ちだって生まれる。
                  そんな小さな心のひだが丁寧に拾われていく会話劇。
                  沢山の人に観てもらいたい作品だけど、
                  やっぱりここで観てもらいたい。
                  棟続きの店舗のほうから遠く聞こえる声、
                  ぷいと茶の間を出たあと二階への階段を昇る足音、
                  頭上の二階から聞こえる掃除機の音。
                  自宅劇場、ほんとに羨ましい。



                  | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 14:33 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  劇団HallBrothers「足は口ほどにものを言う」
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                    2019年9月2日 ぽんプラザホール

                    劇団20周年おめでとうございます!の第三弾。

                    HallBrothersさんは公式のHPやTwitterなんかでも
                    人が普段隠している「ねたみ・そねみ・ひがみ」を描きだすお芝居
                    って自分でも言ってるし、
                    実際、ここ数年はそのいやらしさを
                    「あるある」でも「でもちょっと心当たりもある」なんて
                    ちくちくしながら観る感じだったんだけど。
                    なんかちょっと優しくなってきましたよね、人に向ける視線が。
                    それは、隣国を叩いたり、
                    SNSで言いっぱなしで人を貶めたりする
                    最近の風潮への警鐘のようでもあるし、
                    幸田さん夫妻が親になっての視点であるのかもしれない。
                    特に今回は、リフレクソロジー、足裏マッサージの癒しの場が舞台だもの。
                    がんばってる自分や疲れた自分をちゃんと認めてケアする場所だもの。
                    人の身体にちゃんと向き合うことが
                    気持ちに向き合うことにもつながってるってのがいいよね。
                    人間の身体って、自分で思っている以上に自分に正直。
                    一年に4本の連続公演もあと1本。
                    脚本を書く幸田さんはたいへんだろうけど、
                    役者さんものびてきたなぁと思うので
                    ラストまで無事の完走をお祈りしております。




                    | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    ラッパ屋「2.8次元」
                    0
                      2019年6月29日 北九州芸術劇場小劇場
                      もしも、もしもですけど
                      今まで芝居続けてきたご褒美にどっか好きな劇団にひとつだけでて出演していい、
                      って言われたらどうします?
                      私なら出演してみたい劇団のNO.1がこのラッパ屋。
                      作家と役者(多分観客も)が一緒に年齢を重ねてきて、
                      その年齢ならではの夢も悲哀もちゃんと描いてて。
                      北九州公演は3年ぶりらしく、途中一回東京で観劇したから、
                      紀伊國屋ホールで見たラッパ屋を北九州の小劇場の最前列で観る贅沢に震える思い。
                      ましてやコンボイの黒須さんがあの距離で!
                      三鴨さんも久しぶりだったし、もっともっと観ていたかったわ。
                      隣の中劇場ではケラさんが3時間の芝居をやってたことだし、
                      もっと長くていいのにー、終わらないで―って思いながら観てました。

                      今回の舞台は、老舗新劇劇団の稽古場。
                      観客の高齢化とともに動員数は減る、
                      たのみの綱の学校演劇はわかりやすいミュージカルに持っていかれる。
                      歴史と立派な稽古場こそあるものの
                      正直存続の危機にある劇団に持ち込まれた「2.5次元」演劇とのコラボ企画。
                      劇団の存続をかけた公演は果たしてうまくいくのか・・・

                      キャラメルボックスのこともあり、
                      「劇団の存続」の厳しさが浮き彫りになったよりによってのこのタイミング。
                      ラッパ屋ならではの大人の味つけで笑い飛ばしてはくれるけど、
                      笑えないよねー。
                      実際、you tubeやらTIKTOKやら、短い時間で勝負がつく娯楽に慣れた人たちを
                      2時間近く拘束して、しかもわざわざ事前に予約して出かけていって、という
                      こんなメンドクサイ娯楽に呼び続けることができるのか。
                      乗り気じゃなかった20代のイケメン俳優や、二次元作家、
                      見学のはずのおじさんサラリーマンまでその気にさせてしまうところが
                      「演劇」の楽しさなのだと言いたいところなのだろうが
                      結局、皆もとの居場所に戻っていくことを思わせるラストは少し寂しい。
                      「もうすぐ50よ」と唄いながら、夢を諦められない彼女たちの姿は私の姿。
                      イタくてもせつなくても、そこに居続ける。


                      | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |