OPUS スィミラーツアー
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    2019年7月12日 KONYAギャラリー

    劇場よりも身近な場所で
    がコンセプトのOPUS。
    今回新たな会場をいくつか加えてのツアーでKONYAギャラリー。
    私にとっては劇場が一番身近な場所なので
    結局KONYAで観るのが一番しっくりくるんだよなぁ。
    おしゃれカフェが逆に居心地悪い、ベタ演劇人(笑)。

    「オセロ」は枕(とは言わないか)のループタイの話と
    オセロゲームの勝敗が気になり過ぎて落ち着かなかった。
    いや、役者二人はもっと落ち着かなかったやろうけど。
    甥っ子が小学生くらいの頃はよくやったなぁ、オセロ。
    いつも全力で戦う派です。
    「フィッシング」は母も娘も天然のなるほど親子の
    愛らしいエピソード。
    どっちにしたって、理由もなく「距離を置こう」だの「やり直そう」だの
    言う男はやめといたほうがいいけどね。
    たぶん天秤かけてるよ。
    「あなた」はサカセ&ミンジ夫婦で見たことあるのの再演かな。
    亡くなったあの人に夢とわかっていても会いたいのか。
    亡くなったあの人は夢とわかっていても会いにきたいと思ってくれるのか。
    どちらがどちらの夢の中で願っていることなのか
    頭の中の永遠のループ。

    | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 20:41 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    「三婆」
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      2019年7月6日 博多座

      さすがのコメディエンヌ3人豪華メンバー。
      お母ちゃん孝行と、生大竹しのぶを目当てにチケットとったけど、
      渡辺えりさんの迫力と木村緑子さんの色っぽさ。
      役柄上受けの芝居が多いこともあるけど、
      ちょっと大竹しのぶがおされてるくらいの勢いだったよ。
      お話は50年くらい前?東京オリンピック前の設定だから
      お妾さんだの女中だの、イマドキではない言葉も飛び交うけれど
      時代が変わっても変わらぬ女性の逞しさと、
      憎めないキャラクターが今でも支持されるんだろうな。
      一幕終わり、緑子さんに乗せられ丸め込まれたあと
      ひとり、着物をとっかえひっかえあててみる大竹しのぶのシーンが
      せつなかった。
      せめてもの着道楽で集めた着物は、どのくらい日の目を見たんだろう。
      籠の鳥と自分を重ねるえりさんのシーンもだけど、
      縛られてきた人生や、これから老いていく自分。
      自分のこと、隣に座っている母のこと、
      いろいろ考えてぎゅーんってなった。
      あ、ひとつだけ言わせてもらえば今どきの80代はあんなによろよろじゃないです。
      現に母は、自分がつくったスーツやコートを身に着けて
      ソニックに乗って博多座に来るのを
      楽しみにしているからね。


      | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      「ファブル」
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        2019年7月5日 ユナイテッドシネマももち 監督:江口カン

        「ガチ星」「めんたいピリリ」と地元由来の映画は撮っていたものの
        ついにメジャーデビューという感じですかね、江口カン監督。
        めでたい、し、嬉しい。
        そして面白かったです、ファブル。
        なんか「面白い」って語彙が貧しくてごめんなさい。
        普段アクションものあまり見ないし、
        おばちゃんは動体視力がついていかないのか
        何がどのくらいすごいのかよくわかってなくて。
        ただ、殺すためのアクションと殺さないためのアクションの
        対比って面白いなと思いました。
        「殺す」あっけなさと「殺さない」真剣さ。
        木村佳乃好きなので、彼女のアクションとか
        不二子ちゃん的活躍とかもう少し期待しちゃったわ。
        原作は知らないので、どこまで原作通りかとかわからないけど
        ジャッカルのギャグが何となくカンさんぽい。
        ちょっとすべり気味なギリギリなとこ、好きそうだもの(笑)。

        | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        命の洗濯劇場「ペケな人々」
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          2019年4月19日 冷泉荘

          んー、若い。
          大学の映研の部室が舞台だから当然若い。
          そうだよなぁ。部室ってこんな感じだよなぁ。
          とふむふむしながらも
          その頃の痛みや甘酸っぱさを思い出すには
          私はちと年齢をとりすぎたのかなぁ・・・などと全く別の感慨が。
          役者さんは、それぞれの役割をよく心得た演技だと思ったけど
          その分ちょっとステレオタイプかなとも。
          器用でちょっとチャラい男とコミュ障の男が親友同士。
          女の子はおしゃれでしっかり者と内気なタイプと天然女子。
          組み合わせがちょっと80年代トレンディドラマっぽい(笑)。
          まぁその頃はコミュ障なんて言葉は使ってなかったと思うけど。
          ここへ異世界の将軍がドーンって入ってくるのは
          世代的に全く違う役者さんを使うのも含めて異質で面白かった。
          小道具のひとつであるポスターがよくできてたよね。
          ちゃんと大学映研らしい匂いがしてた、と思うのは
          こちらにも80年代ぽい香りがしてたということかしら。
          それとも映研とか演劇部とかの部室ってそんなにかわってないって
          ことなのかなぁ。
          大学の時は物置のようなスペースだけで部室らしい部室がなかったので
          高校時代の部室の方を思い出した。
          演劇部と映研と文学部がごちゃまぜ。
          なぜかギターとトランプの日々。

          | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 11:23 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          ベッド&メイキングズ「こそぎ落としの明け暮れ」
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            2019年4月13日 北九州芸術劇場小劇場

            たくさん笑ってたくさんもやもやした。
            いや、いい意味で。
            「みえないものを追いかける」ことの切なさ、
            みえそうでみえない、手に入りそうで入らないからこそ
            また追ってしまう人の性。
            そんなことを考えながら、でもやっぱり見えないものを見たくてもやもやした。
            アフタートークで答え合わせ的に「神様」とか「宗教」みたいな言葉がでてきて
            ちょっと納得した。
            もちろん特定の「宗教」ではなくて、
            何か見えない、でもきっとあるだろうものを信じる力。
            私も神社仏閣で祈ることはあるけど
            それは特定の「神様」に向かってというよりも
            漠然とした大きなものに向かって祈っているような気がするから。
            なんて書くとすごく哲学的なお芝居だったみたいだけど
            実際はすごく笑った。
            噛み合わない会話、男の身勝手、女の妄想,さらに暴走・・・
            作・演出の福原さんが、岸田戯曲賞受賞後初の長編かきおろし。
            出演者の女優さんも、美人・曲者とりそろえて粒ぞろい。
            小劇場をどう定義するかってのは難しいけど
            いわゆる「小劇場系」の劇団が勢いや規模でひとつ超えていけるかどうか
            みたいなタイミングの公演なんだろなぁと思うと
            このタイミングでよんでくれた北九州芸術劇場に感謝。

            | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 23:21 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            ロボットパンケーキZ「新しい日のたんじょう」
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              2018年12月22日 KONYAギャラリー

              ひきこもって暮らす男と
              彼をささえるけなげな少年。
              ひっそりと暮らすアパートに
              乱入してくるやんちゃな兄。
              小さなアパート、小さな世界。
              前半、閉じられた空間の閉じられた会話がちっとも頭に入ってこなくて苦労した。
              世代の違いなのか、あの空間のせいなのか、
              リアルなはずの会話がちっともリアルに響いてこない。
              逆に、お風呂場の人魚や
              どなりこんでくる上の階の住人、
              この小さな空間で違和感のある「異物」ほどなぜかとてもリアルな存在にみえる。
              そして危ない薬というもうひとつの「異物」。
              「異物」に揺れた小さな世界は内側からひっくり返って
              また小さな世界にたどりつく。
              その失望感と安心感。
              あいかわらず、彼らのリアルはちっとも頭に入ってこなかったけど、
              ラストシーン、小さな部屋でさらに小さな世界を見つめる二人が
              いつの間にか少し愛しくみえたから
              まぁそれはそれでいいのかなぁと。
              違和感の塊のような薔薇園さんと
              対照的にほんとに小さく小さく揺れるちるちゃんがよかった。

              | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              柴田智之一人芝居「寿」
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                2019年2月12日 なみきスクエア

                なかなか観たことのないタイプの一人芝居。
                老人介護施設で働き始めたA子さん。
                膨大な仕事量。
                高齢者の性格も、老いの実情もそれぞれで
                それは一人一人違う人間なのだから当たり前のことなのに、
                「一人で一晩、○人の高齢者のケアをする」と
                数字と時間を割り当てられてしまうことの理不尽さ。
                緻密に観察されたお年寄りの生態とA子さんの生活。
                しんどいながらも、柴田さんのキレキレっの演技で
                ユーモラスに描き出される施設の日常。
                「老い」というものが迫ってくるこの年齢になると
                これだけでもおなかいっぱいになるくらいの現実。

                A子さんの担当のお年寄りの一人、B次郎さん。
                学校の先生をしていたという穏やかで知的なご老人。
                B次郎さんとの会話に仕事の疲れを癒されていたA子さんだが
                彼にも老いはせまってくる。
                できないことが増えていき、やがて亡くなるB次郎さんの
                ご葬儀あたりから、お話はいっきにシュールな展開。
                いや、シュールというのも違うかもしれない。
                私の語彙力が足りない。
                B次郎さんのフラッシュバックなのだろうか。
                これまでの人生をたどり、
                思いだし、また忘れ、昇華していくまで。
                魂が肉体を離れ、離れがたくて震え共鳴しあうようなパフォーマンス。
                A子さんの過酷な日常とまっすぐに仕事に向かう姿勢。
                国を信じ、戦争に憧れ、裏切られ振り回されながら生きてきたB次郎さんの歴史。
                そして演者である柴田さん自身の生き様。
                3人の人生ががっぷりよつに組んで
                組んだままのたうちまわるような一人芝居。

                余談ですが、
                客席に1週前に同じなみきスクエアでのヒカリノオト公演で観た顔が。
                確か通りすがりに気になったと言って当日券買ってくれた人。
                あれがキッカケでまたなみきにお芝居観にきてくれたんだったら嬉しいなぁ。

                | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:35 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                コトリ会議「全部あったかいものは」
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                  2019年2月10日 ぽんプラザホール

                  好みだわー。
                  ワハハじゃなくてクククッ。
                  しかもいったんツボにはまるといつまでも笑い続けていられそう。
                  夜間も操業しているある工場の休憩室。
                  夜勤の従業員やバイトが出勤してくる時間だと言うのに
                  悪質ないたずらでラインがとまってしまう。
                  工場の方へは警察も来て、犯人捜しの騒ぎになってる様子。
                  この休憩室に出入りする人たちも疑ったり疑われたりしているというのに
                  どこか「他人事」でのんびりした空気が漂う・・・
                  いや、この人たちも「マジメ」で「普通」な人たちなんだよ、多分。
                  マジメにやればやるほど噛み合わなかったり、
                  理屈では説明できない愛情表現だったり。
                  不倫だなんだと人間関係はもつれてるけど、なぜか昼メロ的ドロドロはない。
                  いや、一周まわってドロドロなのか?
                  あー、こういう沼もありだよな、とか、
                  ダメンズだけどほっとけないよな、とか妙に納得してしまう。
                  最後まで正体のよくわからないフェイスマスク女の存在が気になるし、
                  なーんの救いもない唐突なラストがあんまりだという感想もあるようだけど、
                  いいんだよ、これでと思えちゃう。
                  だって、ゆるーい雰囲気をつくってるようで
                  噛み合わない会話の応酬とか
                  かなーり細かくつくったんだろうなーってわかるもの。

                  本筋とは関係ないけど
                  ちょうどこの芝居見るちょっと前に
                  「悲鳴がだせる女優はいい女優」みたいな趣旨のつぶやきをTwitterで見ていて
                  いい悲鳴ってどんなんよ?って思ってたけど
                  耳に残るいい悲鳴聞かせてもらったわー。

                  | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:37 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  飛ぶ劇場「わたしの黒い電話」
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                    2018年12月17日 アイアンシアター

                    大事な人が消えた時、人はいつまで覚えていられるんだろう。
                    いつまで覚えてないといけないんだろう。
                    そして逝ってしまったその人は私のことを覚えていてくれるんだろうか?
                    死は誰にでも訪れるし、突然にプツリと断たれる命もあるけれど
                    「生」と「死」の境目は、逝く側にも残される側にも
                    そんなにはっきりとした境界線はないのかもしれない。
                    魂?私は何かの宗教に信心深い人ではないけれど
                    ナマハゲも座敷わらしも、多分神様も
                    その境界のグレーな部分にいるものの存在は信じたい。

                    いつの頃からか電話のベルが鳴ると
                    ちょっと気持ちがザワっとする。特に夜は。
                    メールで連絡をとることのほうが主流になってしまってからかな。
                    電話をかけてくるほど、急ぎだったり、不測の事態だったり
                    何かあまりよくないことなのじゃないかしら、といういやな予感。
                    その一方で、若い頃は夜の電話は楽しみのひとつだった。
                    昼間実際に会っておしゃべりしたはずの友人や男友達と
                    なぜかまた電話で話す。
                    わざわざ電話で話すほどでもない、なんちゃない話。
                    なぜかいつまででもしゃべっていられる。
                    舞台におかれた黒い電話は
                    私にその両方を思い起こさせた。
                    電話のベルの不吉な予感と、
                    なんでもないことをわざわざ電話で話す小さな幸せ。
                    決してハッピーエンドではないラブストーリーだったけど
                    遠くにいるからこそ想う気持ちは切なくて、
                    なんだか最後はほっこりできてよかった。

                    | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 21:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    二兎社「ザ・空気ver2」
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                      2018年8月25日 北九州芸術劇場中劇場

                      演劇が最後のメディアになるかもしれないと思った。
                      社会に向き合いリアルタイムに時代を反映するメディアとして、
                      ましてや政権批判を含む政治的な問題をもアイロニカルに取り扱えるメディアとして。

                      マスコミの政治に対するいわゆる「忖度」を真正面から扱った作品。
                      舞台は国会前広場を見下ろす国会記者会館の屋上。
                      現首相になんらかのスキャンダルが発覚しての記者会見当日。
                      記者会館のコピー機に置き忘れられていた質疑応答対策のペーパー。
                      首相を問い詰めるべきマスコミが記者会見をのりきるための対策を首相に流していた?
                      大手メディアに弱小ネットテレビ、ベテラン記者に駆け出し記者。
                      様々な圧力や忖度の中、立場の違う記者たちがこのペーパをめぐっての右往左往。
                      書くべきか?書かざるべきか?

                      どう見ても怪しい動きの大手新聞社デスクに松尾貴史さん、てか
                      やっぱりキッチュさんって書きたくなるよね。
                      彼のところに政府要人からじゃんじゃんかかってくる電話。
                      固有名詞は出してないけど、彼のモノマネで明らかに
                      安倍さんや菅さん、麻生さんであることがわかる。
                      この役を、普段から政権批判のコラムなども書いてる松尾さんがやるところに
                      二重三重のアイロニー。
                      彼がやると、どうしたって悪党なこのデスクが小ずるいコモノ感を漂わせ
                      それがまた、さらなる皮肉になってる。
                      現状ではテレビや映画では、まさに忖度がんじがらめでできないことを
                      やってくれる爽快さ。
                      もちろん、何もかもハッピーエンドとはいかない。
                      でもどこか諦めムードの現状に、諦めてはいけない、という投げかけと
                      諦めなければ変わる、というほんの少しの希望。

                      この作品と関係者が「読売演劇大賞特別賞」「毎日芸術賞」と
                      新聞社系の賞をとったのもこれまた皮肉な話。
                      おたくのデスクがこんなことしてないと言い切れますかー?
                      それでも、やっぱりこの受賞をも希望のひとつと思いたい。


                      | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 12:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |