「娼年」
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    2018年4月12日 中洲大洋 監督: 三浦大輔

    三浦大輔さんは
    舞台でも映画でも大胆な性描写で話題になる人だ。
    セックスのまわりに滲んでいる
    人の欲望や弱さ・醜さを
    普段タブーにしている性といっしょにあぶりだしてしまう人だと思っているが
    今回はちときれいごとになってないかいと思った。
    男娼となる松坂君が綺麗なのはまぁお約束。
    そうじゃないと「娼年」が成立しないものね。
    客となる女性たちは、年上であっても皆美しく知的だし、
    クラブオーナーとの関係もなんかきれいごと。
    まぁこれは原作がそうなんでしょうねぇ。未読なので。
    クライマックスの再試験のシーンはちょっと笑っちゃいましたね。
    あんなにこれでもか!とやらなくてもあの三角関係は十分伝わると思うけど。

    松坂君のお尻は尻フェチの私には眼福でしたが、
    セックスが若いというか一方的というか。
    あれがお金払うプロのセックスなのか?
    てか、再試験の時もちっとも成長してるみたいに見えないし。
    男性目線のAVセックスみたい。
    むしろわざとAVっぽくやった旅館での旦那の前のプレイが一番面白かったわ。

    でもね、セックスシーンでなぜかうるうるしちゃうのも確かなのよね。
    欲望って満たしても満たしても寂しいものなのねー、なんて考えちゃった。
    欲しいものは永久に手に入らない。
    私的なクライマックスは馬淵さんと江波さんのエロさかしら。
    残念ながら二人とも脱いではくれなかったけど。




    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    「火花」
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      2017年11月27日 天神東宝 監督:板尾創二

      正直映画としてはもったりしてると思った。
      ドラマ版は10話完結でつくられたらしいからね。
      小さなエピソードが積み重なることで愛しさが増すようなタイプの
      お話だからね。
      2時間の映画にまとめると中途半端になっちゃったのかも。
      だからと言って、ダメと映画も否定しきれないのは
      私が菅田君ファンだからなのと
      バイト生活の売れない芸人というのが
      演劇をやってる人間とも通じるものがあるからかなぁ。

      努力や熱だけではどうにもならないもの。
      「才能」と言いきってしまうには残酷で
      でもやっぱりそれだけでもなくて。
      どれだけの芸人さんが
      どんな思いで上を目指し、
      去っていったかを思うとたまらないのは
      やっぱり、芝居の世界で
      去っていった仲間をたくさん見送ってきたからかなぁ。

      木村文乃が金髪だし変顔するしで
      初めは誰かわからんかったよ。
      子供のようにじゃれあう男二人を見守るすごーくいい女やったけど
      あれはダメだよ。男がダメになるよ。
      てか、神谷、ダメでしょう。
      彼女に支えてもらってるうちに何とかならんかった時点でダメだったんだろうなぁ、既に。
      「売れる」をゴールにするなら
      ここでダメならもうこれ以上はムリって時期があるんだろうなと思う。
      自分は、芝居の世界にしがみついて生きてるくせに
      そんなこと言える立場じゃないけどね。



      | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:49 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      「ブレードランナー2049」
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        2017年11月27日 ユナイテッドシネマキャナルシティ13 監督:ドゥニ・ヴィルヌーブ

        私はどこまで私なんだろう?
        前作のブレードランナーも詩的で哲学的だったけど
        ヴィルヌーヴ監督の前作「メッセージ」同様に、さらに詩的で哲学的。
        確かにまどろっこしいし、2時間40分という長尺。
        体調万全でなければとなかなか観に行けなかったんだけど、
        長いからとてトイレや眠気の心配は杞憂だった。
        あっという間、とは言わないけれど
        あの世界観に浸っているのが幸せな時間だった。

        あれだけカルト的人気を誇る前作に
        35年ぶりの続編、というのはなかなかにハードル高かっただろう。
        どんな結末にしようと賛否両論はあるだろうけど
        35年たったからこその結末。
        自分を巡る永遠の問い。
        Kが愛するホログラムの女性ジョイが愛らしくていじらしくて。
        デッカードが愛したレイチェルとのファッションや髪形、タイプの違いが
        またいっそう35年という時代を感じさせるよね。
        自分の記憶の正体を知ったKの苦悩のうめきと
        たどり着いた雪の中の穏やかな顔が対照的で何ともせつないラストだった。


        | 立石 義江 | 映画観る日々 | 23:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        「キングスマン ゴールデンサークル」
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          2018年2月19日 t-joy博多 監督:マシュー・ヴォーン

          バグパイプで演奏される「カントリーロード」で開幕。
          アメリカの田舎の歌とアイルランドの楽器。
          郷愁を誘うメロディと音色は不思議と違和感がない。
          いや、スーツの似合う英国紳士とアメリカのカウボーイのタッグは違和感バリバリだけど。

          相変わらず趣味が悪い。
          悪役の悪だくみのいろいろも
          アクションシーンでのエグさ加減も相変わらず下品。
          いや、褒め言葉というか、そこがいいとこなんだけど。
          上品で礼儀正しい英国紳士が
          アクションシーンですらスーツで決めてるのに。。。
          というギャップがね。
          あと、音楽にも騙される。
          冒頭のカーアクションのシーンからGo!Go!Let's Go!ってのりのりになっちゃったけど
          よく考えたらいきなり主役の危機ではないか。
          なのに、Let’sGo!Crazy!とこぶしあげたくなっちゃうんだよ。
          どうかしてるわ。

          死んだはずのコリン・ファースのスーツ姿が見られて嬉しかったけど
          やっぱり今回のツボはマーリンのカントリーロードでしょう。
          去年自分が出演した芝居の「海が降った夏」、
          「ローガン・ラッキー」から続いてのこの泣けるカントリーロード。
          こういう郷愁を誘う曲に涙するようになったのは
          やっぱり年齢かしら?

          | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:37 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          「ドリーム」
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            2017年10月20日 ユナイテッドシネマキャナルシティ13 監督:セオドア・メルフィ

            かっこいい。
            いや、なんとも月並みな感想だけど。
            女性だから。
            黒人だから。
            ガラスの天井どころか
            目にみえる鋼鉄の天井を正面突破しようとする彼女たちの
            生きかたが、熱が、かっこいい。

            女子トイレの看板は
            ちょっとくたびれ始めたケビン・コスナーが壊してくれたけど
            彼女たちの目の前の壁や天井は
            ひとつひとつ自分で壊していくしかない。
            壁を壊してくれる王子様はいないけれども
            支えてくれるいい男がついてるのが羨ましい。
            「ムーンライト」でも素敵だったマハーシャラ・アリがやっぱりいい男。
            ケビン・コスナーよりこっちが好み。
            音楽やファッションも時代感があって素敵だった。
            ついでに言うと、黒人女性の厚いくちびるに真っ赤な口紅に憧れる。
            ないものねだり。
            私が化粧をして薄いくちびるに赤い紅を塗ると
            昔なつかしソノコにしかならない。
            ってもうつうじないか。ソノコ。




            | 立石 義江 | 映画観る日々 | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            「ブルーム・オブ・イエスタデイ」
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              2017年10月13日 KBCシネマ 監督: クリス・クラウス

              「サウルの息子」「フランス軍中尉の女」「帰ってきたヒトラー」。
              ドキュメンタリータッチだったり、恋愛映画だったり
              でもすべてナチスの時代をテーマにした映画。
              第二次世界大戦から70年以上たっても様々な立場・視点からつくられ続けるテーマだけれど
              あぁ、こんな形もあったのだと目から鱗の映画だった。

              祖父がナチスの戦犯でホロコースト研究者のトト。
              祖母がナチス犠牲者のユダヤ人のインターン、ザジ。
              それぞれのトラウマを抱え、まるで逆の方向からホロコースト研究にはいった二人。
              敵対しながらも惹かれあってしまう二人の様子は
              せつないラブロマンスというよりむしろラブコメディ?
              うーん、コメディというにはちょっとブラックかな。
              皆それぞれにどこか病んでいて
              微妙に噛み合わない会話、
              ちょっと、いや、だいぶエキセントリックな行動。
              笑っていいんだか、どうなんだか。

              お互いの祖父母がクラスメイトだったという過去の花。
              その運命をたどった旅の嵐のような一夜が残した花。
              ラストの再会は、嵐のあとのおだやかな人生を確認するシーンかと思いきや
              まさかの純愛もの路線?
              いや、その子を育てるそのことさえも
              過去の運命にとらわれて生きる彼女の宿命なのかもしれない。

              | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              「オン・ザ・ミルキーロード」
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                2017年10月25日 KBCシネマ 監督: エミール・クリストッツァ

                女は年齢ではない。
                しわがあっても、くびれがなくても
                二の腕がたるたるしてても。
                有無を言わさぬモニカ・ベルッチの美しさとエロさは
                なんとも勇気を与えてくれるが
                かといって、何をどう頑張ってもこれから身に着くものではないね。
                天性の色気と、あれは、母性というのだろうか。
                決して所帯くさくはないのだけれど
                あなたの膝で眠りたいと思わせる何か。

                しかしこの美しさゆえに男の人生は狂い
                女は命を落とす。
                十字架を背負うように女の影を背負って生き続ける女。
                哀しい結末のはずなのに
                なぜか心は沈まない。
                ご機嫌なロマの音楽、
                画面いっぱいのがちょうや羊。
                人の営みは続くのだ。



                | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                「ゲット・アウト」
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                  2017年11月5日 中洲大洋 監督:ジョーダン・ピール

                  うなるわー。
                  すごいよくできた映画。
                  怖い映画苦手なくせに予告編観た時から気になってしょうがなくて
                  指の隙間から覗き見るくらいの覚悟で観に行ったら大当たり。
                  何系の怖さと言っていいのかわからないくらい
                  いろんな要素が入ってる。
                  実際、私は前半には何度かまるでマンガのように
                  肩をビクンとすくめるくらいびっくり&怖い思いをした。
                  それがだんだんじわじわとした違和感や不安感の怖さに変わっていって
                  ラスト近くは私のちょっと苦手なグロイ怖さも加わってくる。

                  写真家で黒人のクリスと白人の彼女ローズはつきあって5ヶ月めのカップル。
                  週末にローズの実家を訪ねることになったクリスは
                  自分が黒人であることで拒否されることを心配するが
                  ローズは自分の家族はオバマを指示するくらいだから大丈夫だと言う。
                  実際、会ってみれば両親も弟もフレンドリーに歓待してくれる。
                  いや、むしろ、過剰なほどの自分への、というか黒人に対しての歓迎や興味。
                  黒人の使用人から向けられる、ちょっと不気味な視線。
                  クリスの感じた違和感は、彼女の祖父の知り合いが集まるパーティーの中で
                  さらに深まって・・・

                  単純な人種差別の話かと思えば、
                  むしろ、生物として優れている黒人への憧れにも似た感情、
                  それがまた一周回って差別となるような複雑な話。
                  ローズの家族の野望はけっこうなとんでも設定なんだけど
                  鹿・睡眠術・カメラのフラッシュ・無意識の涙
                  初めは見過ごしそうな小さな出来事が
                  意味を持ってせまってくると、
                  とんでも設定にもなんだか説得力が・・・
                  主役クリスのびっくり顔や
                  ローズの母の自信満々ぶりもよかったけれど
                  やっぱり黒人メイド、庭男、黒人被害者たちの怪演っぷりがすごかったわぁ。


                  | 立石 義江 | 映画観る日々 | 23:40 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  「スターウォーズ 最後のジェダイ」
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                    2018年2月5日 ユナイテッドシネマキャナルシティ13 監督:ライアン・ジョンソン

                    どうせ長くやっているだろうと後回しにしていたら
                    いつの間に上映回数が減っていてあわてて駆け込む映画あるある。
                    というかね、スターウォーズは前作も観たし観なくちゃねぇと
                    半ば義務みたいになっていて、つい後回しにしちゃうのさ。
                    いや、観たらちゃんと面白いんだけど。
                    もうなじんだメロディが流れるだけで自動的に心ときめくし。

                    最後のジェダイというサブタイトル通り
                    今回はルーク・スカイウォーカーの物語。
                    彼がジェダイとして何を守り、何に迷ったのか。
                    おじいちゃんになったマーク・ハミルを観る切なさ
                    今は亡きキャリー・フィッシャーの姿が見られる嬉しさと嘆き。
                    レイアの「髪形を変えたのよ」に笑い泣き。
                    エピソード犬鬟螢▲襯織ぅ爐粘僂呂犬瓩神ぢ紊箸靴討
                    前作のハン・ソロの最期とあわせ、終わったな、という感じ。
                    もちろん、ひとつの時代の終わりは新しい時代の始まり。
                    カイロとレイの新たな絆と確執は新しい物語を生むのだろうけど
                    繰り返す因縁はもう十分語られたし
                    今度こそひとつの物語の完結なんだろうなぁと。

                    去年、「パターソン」「ローガン・ラッキー」と
                    私の中の戸惑い顔NO.1だったアダム・ドライバーが
                    今度も迷い、惑う男でちょっと萌える。

                    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    「勝手にふるえてろ」
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                      2018年1月23日 ユナイテッドシネマキャナルシティ13 監督:大九明子

                      いたいいたい。
                      若き日の思い込み強き恋愛のこっ恥ずかしさ満載。
                      そして、こんな風に暴走できる日々の
                      なんと愛おしいことよ。
                      いや、さすがに処女だとばれるのが嫌で妊娠したと嘘をつく。
                      なんて極端なことはしなくとも
                      田舎の高校生が大学生になって関西に行ったあの頃は、
                      「田舎者」とか「勉強だけしてきた」なんて、なめられたくなかったもんなぁ。
                      ちょっと遊んでた風にみられたくて派手なパーマかけたり、
                      背伸びしてバーに飲みにいったり。
                      こっぱずかしくて
                      「あの頃に戻りたい」とは決して思わないけど
                      「あの頃が愛おしい」と思えるほどには大人になったということかしら。
                      いや、とっくに大人だけど。

                      松岡茉優は初めてみたけど
                      表情のくるくるかわる魅力的な女優さん。
                      かわいいけれど美人すぎないところもいいわ。
                      もちろん褒め言葉。
                      二、の大知君の恋愛暴走っぷりもけっこういたいと言えばいたいんだけど
                      愛嬌で得するタイプ。
                      「初めっから二にしとけよ」とおばちゃんは思うけれど
                      「やっぱりイチが好き、もしかしてイチも?」と暴走できる
                      若さがちょっとうらやましくもある。
                      妄想と暴走は若さの特権か。
                      いや、おばちゃんでも妄想はするけどね。


                      | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |