「KUBO 二本の弦の秘密」
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    2017年12月8日 t-joy博多 監督:トラヴィス・ナイト

    折り紙でつくられた侍やくわがた虫が
    鮮烈な三味線の音色に命を得たように生き生きと動き回る。
    それだけで、この監督がどれだけ日本を好きかが伝わってくる。
    夏祭りの盆踊りが阿波踊りだったり、
    いろいろツッコミどころはあるけれど
    それも、日本らしいモチーフを使いたくてしょうがなかった
    監督の日本愛の表れだと思えばかわいいものではないか。
    実際、祭りの夜の村の浮き立つ空気とか
    精霊流しの灯りとか、日本的な景色はとても美しく映ってる。
    母が少年を「ク・ボー」とカタカナ英語口調で
    しかも「それが下の名前かよっ」とツッコミどころ満載で呼ぶのには
    違和感あったけど、それすらだんだん慣れて許せてくるの。
    慣れって怖いわね(笑)。

    赤ちゃんを抱えて泳ぎながら逃げてくる高貴な女。
    始まり方が奇しくもバーフバリと同じだったのにうけた。
    数年後、成長した少年は
    心の病を抱えた母をかばいながら暮らす。
    左目を失った彼の奏でる三味線は不思議な力を持つ。
    折り紙を自在に操り、英雄の物語を、彼の父ハンゾウの物語を語る。
    祭りの日には村に死者が帰ってくると聞き、
    父との逢瀬を願って日が暮れる前に帰るという母との約束を破ってしまった少年は
    闇の世界と自分の父母との因縁の物語を知る・・・

    お話はね、ゲームっぽいというかちょっと物足りない気がするのよね。
    アイテムをそろえて強くなって行くというのは
    ロールプレイングゲームのパターンなのかしら?
    そのアイテムを手に入れるのに本人よりも
    クワガタ虫と猿ばかりが頑張ってるようにみえて
    少年本人の成長ものとしては物足りなく感じる。
    クワガタ虫と猿の正体がわかって
    これは「家族」の物語なのだとわかってくると
    それはそれでありなのかも、と思う。
    3本の弦、親子3人の絆が一番強いということだとしたら、
    揃えようとした3種の神器的な、刀や兜はなんだったのかしら?
    父も母も失ったのに、じいさんは記憶を失っただけで簡単に許されるのね?
    とかお話的にツッコミたいところも多々あるのだけど
    美しい日本の(日本ぽい?)景色と
    ラストの「Why my guitar gentle weep」のまさにgentleな音色に
    ぐっと来て、いい映画じゃったー、となった。

    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:44 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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