「パラサイト 半地下の家族」
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    2020年1月16日 中洲大洋 監督:ポン・ジュノ

    なんとも言えない匂い、と肌触り。
    韓国特有の食べ物の匂い、下水の匂い、雨の匂い、雨上がりの芝生の匂い、血の匂い。
    そして、ぞわぞわ、ざらざらとした肌触り。
    雨に濡れて張り付く衣服の感覚や、何かに背筋をかすめられたようなぞわりとした感触。
    昔、韓国の空港についたらキムチの匂いがすると言ったら
    韓国人の知人から日本の空港は味噌汁の匂いがすると返された。
    半地下の匂い、貧乏人の匂いがあるとすれば
    金持ちの匂いってのもするのだろうか。
    それはいい匂いなんだろうか?

    前評判どおり、面白い映画だった。
    前半、「え、そんなにとんとん拍子にうまくいくの?」とか
    この家族、実はそれぞれちゃんと経験や実力あるのになんであんな生活をしてたの?
    とかひっかかる部分もあった。
    でも後半、ほんとのパラサイト家族の登場に驚き、
    もうそんなんどうでもいいか、と思ったあたりに
    台湾カステラの失敗の話で急に納得がいく。
    一度失敗したものを許してくれない、はいあがらせてくれない社会。
    今の日本もそうだけど、
    お金でも権力でも、一度何かを手にした人は決して手放さない。
    逆に言うと一度失った人はずっと手にできない、格差は広がるばかり。
    だから一瞬明るい陽射しの中の家族を見せてくれるラストがよけいに絶望的で。
    決して後味のいい映画じゃないんだけどねぇ。
    これが現実。


    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 15:26 | comments(0) | - | - | - |
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