「若おかみは小学生」
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    2018年11月29日 ユナイテッドシネマももち 監督:高坂希太郎

    アニメはめったに観ない私ですが、特にこの手の絵は苦手でねぇ。
    評判よくてじわじわロングランしてる噂を聞いて気になってたけど
    一日一回真昼間の上映ではねぇ・・・と諦めていたら
    オープンしたばかりのユナイテッドシネマももちでレイトショー。
    うちからチャリで5分の映画館が復活した記念に観てきたけど・・・

    私ははいりこめんかった。
    がんばらせすぎでしょ。
    いや、小学生があんなに働くなんてどうなの?
    とかという野暮なことを言うつもりではなくて、
    気持ち的にね。
    親を亡くしたばかりの小学生の女の子に
    あんなにがんばらせんでもいいでしょう。
    確かに脚本的には
    同じように母親をなくしたばかりの少年と出会って戸惑ったり、
    親をなくす事故の原因となった運転手に会って心折れたり
    いろんな葛藤もあるし、助けてくれる人もいる。
    でも結局、おっこ自身がすごく「頑張って頑張って」乗り越える。
    もう私にはその頑張りが痛々しくしか見えないし、
    大人がこんなに「大人にとって都合のいいこども」のアニメをつくって
    こどもに見せるってどうなんかなぁとしか見えなかったよ。
    原作はシリーズものなので、
    もっといろんな過程があったことを凝縮しちゃったからなのかもしれないけど。
    文科省選定作品やらなんやらの冠がついてるけど
    こどもたちがこの映画観て「感動した」とか「泣きました」とか
    感想文書いてるなんて想像したらちょっと辛いなぁ。
    まぁ私がこどもの頃見てたら
    「おっこの頑張りに感動しました。私も頑張ります。」なんてちゃっかり
    書いてるとは思うけどね。
    『「大人に都合のいいこども」のふりをするのが上手なこども』だったからね。
    今のこどももそのくらいちゃっかりしてるといいな、とは思うけど
    ともすると、こどもの頃こういう映画観て
    やたらと「泣ける」映画をほめる大人が量産されるのかも、なんて心配してしまうわ。


    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 20:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    演劇関係 いすと校舎「ちっちゅうのララバイ」
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      2018年11月17日 自宅劇場

      北九州で生まれ育った私でも初めて行った町、行橋、新田原。
      行ってみたら思った以上に遠かった。
      遠かったけど、今までいかなかったことを後悔するくらいに行ってよかった。
      駅をおりても何があるというわけでもなく、
      狭いけど交通量は多い道、両側には畑や住宅が点在。
      どこにでもある田舎の風景。
      こんな町に、こんな劇場があるって
      なんて素敵でなんて愛おしいことだろう。
      古民家なんてこじゃれたもんじゃない。
      街の新興住宅地で育った私にとっては
      古めかしい床の間やら欄間やら立派なつくりの家やなぁと思ったけど。
      多分、田舎基準では普通の家。
      まさに自宅。
      作・演出の守田さんのおじいさんの家だったという
      三世代、セリフもないリアルお子様まで含めると
      四世代にわたる家族の物語。
      華麗なる一族でもなければ、一大歴史大河ドラマでもない、
      普通の家族の普通の日常。
      息子の帰省や、母の命日といった家族の行事ごとや
      隣の嫁がおすそ分けを持ってきたり、
      初めてのマクドナルドの思い出だったり、何気ない日常の会話が、この家、この居間できけば
      どうしようもなく愛おしい。
      最後は娘の結婚で親戚一同が鍋を囲んで集まる景色から、
      新たにこの家を手にいれ、新しい家族が新しい歴史を刻む
      気配でおわる。
      ただこの娘の結婚は反則だなぁ。。。
      娘への手紙を読むお父さん。
      役者さんではないよなぁとは思ってたけど。
      娘役の女優高野由紀子の実の父親が
      パチンコ屋のチラシの裏に書いた娘の結婚式での挨拶文を読む。
      これは、本当の結婚式にとっておいてあげないと
      酷ってもんでしょう、と思いながらも
      とつとつと原稿を読むお父さんに涙。
      これ、反則だぁー。

      | 立石 義江 | 芝居観る日々 | 19:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      「日々是好日」
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        2018年11月28日 KBCシネマ 監督:大森立嗣

        「お茶って変。」
        お茶を習い始めたばかりの大学生の典子といとこの美智子。
        初めてのお稽古で美智子が発したこのセリフは
        まさに観客側の、少なくとも私の気持ちを代弁してる。
        とことん型にこだわる姿こそが茶道の美学なんだろうけど
        傍からみると、意味のわからない動きの連続。

        様々な人生の節目を超えながら
        いつもそこにお茶があった典子の半生。
        厳密な型にのっとったお茶のお作法。
        庭から伺いしれる四季の風情。
        床の間の花と掛け軸。
        季節を映した美しい和菓子。
        なるほど茶道の美学ってこういうことかぁ、ふんふん
        と、うなずけるようにはなっていくのだけど
        どうも私は最後まで「変」ってところから抜け出せなかったな。
        確かに所作が美しいのはわかるのだけど、
        「お茶の天才」なんて言われてもどこがどうすごいのか
        ちっともわかんなかったし。
        極力ドラマを排して淡々とお茶のお稽古の様子を描く
        ってことなんだろうけど
        そのドラマ部分があまりにありきたりだったのも
        なんだかなぁだった。
        親友の結婚。
        恋人の裏切りによる失恋。
        父との別れとそこにのこる罪悪感。
        確かに多くの人が似たような体験をし、
        共感しやすいところばかりだけど
        お父さんの死亡フラグとかちょっとわかりやすすぎで
        ドラマ部分が安っぽくなっちゃたような。
        キャスティングの勝利ってのはあるかもしれない。
        黒木華と多部未華子の対照的な地味顔と派手顔。
        20代から45才までを演じる黒木華の
        顔立ちはかわらないのに、時代を映すファッションや
        和服の着こなしのうつりかわりで感じる年齢。
        何より、この人に1500円払ったのよ、の樹木希林。
        お父さんが死んだあとの典子に寄り添う樹木希林の絵は
        こんな人が自分の人生の味方になってくれたら最強だなぁと思った。
        こうして映像の中とは言え、存在感ある彼女の姿をみていると
        亡くなったことに実感がわかないし、
        ずっと映画の中で生きていくのだからそれも当然のことなのだろう。
        私は一期一会だからこその舞台が大好きなのだけれど、映像の役者さんが
        ちょっとうらやましくなった。

        | 立石 義江 | 映画観る日々 | 13:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |