「コクソン」
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    2017年3月30日 KBCシネマ 監督:ナ・ホンジン

    映画をホラーだの心理サスペンスだの
    無理矢理ジャンルでくくる必要はないのだろうけど
    とりあえず怖い映画は苦手。
    だからねー、そうとうためらったのよこの映画観るかどうか。
    ただ「アシュラ」「お嬢さん」と来てここのところの韓国映画は
    はずさないしなーと鑑賞。
    國村さんも見たかったし。
    結果思っていた怖さとは全然違う怖さ。

    人は何を信じ、何を疑うのか。
    人の噂やら宗教やら、報道やら。
    情報に流されず、真偽をみわけることができるのか。
    自分の目で見たものだけを信じるとしても
    果たして今見えているものは真実なのか・・・
    もう、何を信じていいのかわからない混乱の中では
    時として「人」が一番怖かったり。

    にしても、今回のファン・ジョン・ミンの胡散臭さったらないわー。(褒めてます)。
    いい人イメージだったのに「アシュラ」の狂気の市長からのこの映画。
    いやー、韓国映画ってほんとあなどれんわー。


    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 17:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    「お父さんと伊藤さん」
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      2017年3月19日 昭和館 監督:タナダユキ

      痛い。
      藤竜也がうちの父ちゃんに見えてくる。
      もちろんうちの父ちゃんはあんなにかっこよくないけど。
      独善的な父親。
      マジメに家族のために働いてきたのは確かだけど
      正直、扱いにくい。
      てか、昔は怖かったな、な頑固おやじ。
      私は年取ってせっかち度と頑固度のグレードアップした
      父ちゃんと暮らせるだろうか。
      正直きついだろうなぁ。
      それは多分彩にとっても同じことで
      タイトルにあるように
      伊藤さんというちょっと不思議なパートナーが
      いることでお父さんとの距離を保てるんだろうなぁ。
      てか、伊藤さんいいなぁ。
      伊藤さん欲しいなぁ。
      私からそれくらい年上の人ってなると
      60代?70代?
      一徳みたいな人がいいなぁ・・・

      | 立石 義江 | 映画観る日々 | 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      「お嬢さん」
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        2017年3月15日 中洲大洋 監督:パク・チャヌク

        噂に違わぬ面白さ。
        舞台は1930年代、日本統治下の韓国。
        人里はなれた山奥の大邸宅に暮らす「お嬢さん」秀子
        その莫大な財産を狙う日本文化かぶれの伯父、詐欺師、メイド。それぞれの策略とエロス・・・

        ボキャブラリーが貧しくて申し訳ないが
        一言でいうとすっげー面白かった。
        一部でちょっと引き気味に「えっ?」ってなって、
        二部で前のめりに「えぇ!」ってなって、
        三部でノックアウト「えー・・・」ってなる。
        ますますボキャブラリーないな(笑)。
        予告編を観た時はちょっと怖いのかしら?苦手かも、
        と思ってたんだけどどうしてどうして。
        エロさもおどろおどろしさももう突き抜けてて
        ちょっと笑えるラベル。
        あの片言の日本語も
        え?今の日本語?韓国語?と聞き取るのに苦労したけれど
        あのお屋敷の和洋折衷なんでもありの雰囲気とあわせて
        日本のどこかのような
        韓国のどこかのような
        どこの国でもないような、と思うともう全部あり!に思えてきて。
        何より、美しくしたたかな女たちがとても素敵。
        一部でだんだんお嬢さんに魅かれていく珠子、
        二部のお嬢さん目線から語られる珠子が
        私の目からみてもどんどん
        いじらしくかわいらしくなってくるあたりがツボ。
        あと、お嬢さんの初夜のエロさと凜とした美しさ。
        それを語る男達の変態っぷり。
        もう大好物なシーンが盛りだくさん。
        てか、あの邸宅のシチュエーションだけでもエロい(笑)。
        あまり書くと、もしかしてこれからDVDで見ようとしている人に
        ネタバレかしらとも思うけど
        圧倒的な映像の美しさもあって
        ネタバレしようが、先がよめようが
        文句なしの傑作。





        | 立石 義江 | 映画観る日々 | 01:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        「愚行録」
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          2017年3月10日 中洲大洋 監督:石川慶

          「人はどんな時に、どんな動機で人に殺意を抱くのか」。
          昨年の「怒り」にも似たテーマ。
          モデルとなった殺人事件が共通だろうからそうなってしまうのか。
          しかし、「怒り」のラストには希望もあったよね。
          弱い者の哀しみと、信じようと進もうとする心の葛藤。
          この物語には救いはない。
          誰もが弱く醜い部分を持っていて
          それを取り繕う術ばかりが上手になって。

          1年前の一家惨殺事件を追い続けるゴシップ誌の記者田中。
          関係者のインタビューを丁寧に拾い集め仕事をこなす一方で
          私生活では、妹が児童虐待で拘留される事件を抱えている。
          明かされていく被害者の過去、と彼と妹光子のおいたち・・・

          なんとかして「内部生」と同じ
          明るい日の当たる世界へと行きたくてもがく
          光子の姿はいじらしいけれど
          不思議とかわいそうとか同情の感情は起きなかった。
          たぶん「かわいそう」って上から目線の言葉にしてしまうと
          自分が「内部生」と同じ場所に立っているようで
          その感情を持たずに見ようとしたんだと思う。

          まるで感情を持たぬように、いや感情を忘れたかのように
          淡々と語る兄妹。
          罪を犯す時もそうやって感情を亡くしていたのか。
          その無表情の向こうの気持ちはどこにあるのか。
          格差社会と言うけれど、
          お金や教育だけではなく、
          愛情や感情までも奪われてしまうのか。
          それがただただ哀しい。

          | 立石 義江 | 映画観る日々 | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          「人生フルーツ」
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            2017年2月28日 KBCシネマ 監督:伏原健之

            お稽古事でたまに顔をあわす友人が
            先日、私の顔を見るなりいきなり聞いてきた。
            「よしえさん、人生フルーツ見た?なにが一番よかった?」
            一瞬??となったけど、話してみればまぁなるほど。
            建築や街づくりに携わる人。
            ガーデニングや畑仕事が好きな人。
            ていねいな食生活や暮らし方に興味を持つ人。
            何よりあのお二人の夫婦のあり方や生き方に共感する人。
            いろんな人がいろんな興味をきっかけにこの映画を観て
            また、どこに一番共感を覚えるかもそれぞれなのだろう。
            もちろん、津端夫妻にとっては
            それは個別なものではなくて、大きなひとつのこと。
            まさにフルーツのように
            土を耕すことから始めて、果実が実るように
            ていねいに時間をかけて生きてきた人生そのものの話なのだろうけど。


            「ヤクザと憲法」の時は
            骨太な内容もタイトルのつけ方も直球勝負だった東海テレビ。
            いいタイトルつけたねぇ。
            じっくりと丁寧に暮らすこと。
            土を耕し豊かにすることから始めて、果実が実るまで。
            それは、文字通りあの庭で実践された
            畑やガーデニングの話でもあるけれど
            本当に人生そのものの話。
            あー、すっごく憧れるけど、
            すっごくかけ離れた世界。
            時間や手間ヒマかけることが苦手な私。
            家は寝る場所さえあればいいで、ふらふらしてる私。
            お二人の80歳を超えても自転車乗ったり畑仕事できたりする体力、
            修一さんのあの死に方、
            一人になっても前向きな英子さんの生き方、
            せめてせめて見習えること。


            | 立石 義江 | 映画観る日々 | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            「バーフバリ 伝説誕生」
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              2017年5月1日 KBCシネマ 監督:S.S.ラージャマウリ

              東京での上映が始まった時にタイムラインに流れてきた
              バーフバリ!の連呼と予告編が気になって気になって。
              久しぶりに「なんじゃ、こらぁ、腹っぱいじゃあ!」
              とエクスクラメーションマーク大安売り、
              ガチガチゴリゴリのインド映画でした。
              最近ちょっと洗練されたインドものがヒットしてましたからね。
              主役やヒロインの顔もちょっと現代的でしたもんね。
              ごりごりのヒゲ面、ムチムチ筋肉おっさん面のヒーローに
              古風なバリバリアイメイク肉感的ボディのヒロイン。
              いや、歴史ものですから古風なメイクは当たり前ですが。
              お話は王宮ものにありがちな裏切りと復讐、そして復活の物語。
              三代にわたる王族の人間関係と時系列にちょっとつまづいたけど
              そんなの関係ないっな圧倒的な映像。
              怖ろしい人海戦術の戦闘シーン、奇抜な戦術や武器の数々。
              もちろんヒーローもライバルもとんでもなく強い。
              今回は女性陣も戦闘力高い、ってのがまた楽しい。
              お約束のダンスシーンがこれがまた、美しくも大爆笑!
              東京では実際にあったらしいけど
              「ララランド」や「シンゴジラ」の発声上映にかけらも興味を示さなかった私が
              これほど発声上映してほしいと思った映画はないんじゃないかしら。
              「ありえねー」とか「強すぎる」とかつぶやきながら
              最終的には私も民衆と一緒に
              「バーフバリ、バーフバリ、バーフバリ!」と叫びたい。
              まだ前編だけだというのにお腹いっぱい。
              いや、あそこで終わられたら後編も見ないわけにはいかないでしょ。
              予告編観てから行っても十分楽しいと思うけど
              なーんの予備知識もなしに行って
              「えー、なにこれー」とかなるとさらに楽しいかもね。





              | 立石 義江 | 映画観る日々 | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              「At the terrace テラスにて」
              0
                2017年2月24日 中洲大洋 監督:山内ケンジ

                「100%富裕層向け映画」。
                このコピーでまず笑う。
                いくら監督・脚本の山内さんが
                もともとの戯曲「トロワグロ」で岸田戯曲賞をとったとて
                この小劇場系の役者さんばかりでとった映画と
                「富裕層」かけ離れすぎてる(笑)。
                実際映画も高級住宅のテラスが舞台、とはなっとりますが
                ワン・シチュエーション、7人だけ。全く他の場所も人物も出てこないので
                映画としてはけっこう低予算でつくられていると思われ。

                しかしこのワン・シチュエーション、
                さすが岸田戯曲賞、あなどれじな面白さ。
                舞台劇の映画化って正直ハズレが多いけど
                数少ない成功例じゃないかしら?
                ワン・シチュエーションの世界観を下手にひろげず
                きっちりとした会話劇。でも退屈さはまったくなし。
                会話のすれ違いや微妙な間のよさ、悪さ、で
                フムフム、ムフフな感じかと思ったら
                やがて積み重なる、なんかおかしいぞ、の波状攻撃。
                しまいには結構アハハやガハガハな作品になっておりました。
                役者さんたちもみんな、うまい、って方ばかりでしたが
                やはり石原ケイ 平岩紙の両女優のはじけっぷりと
                バトルはさすが。
                二人とも女優さんぽくない美しさなのがまたいい。
                え?褒めてますよ。
                なんというか、ほんとに白金あたりの奥様にいそうな感じ。

                | 立石 義江 | 映画観る日々 | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                「ホワイト・リリー」
                0
                  2017年2月27日 中洲大洋 監督:中田秀夫

                  今回のロマン・ポルノリブートは5本中3本
                  「風に濡れた女」「アンチ・ポルノ」とこれを観たのだけど
                  一番正統派なエロさだった気がする「ホワイト・リリー」。
                  いや、当時のロマン・ポルノ数本しか知らんのやけど。
                  映画観た直後の下書きがわりのメモに
                  一言「エロい」とだけ書いてたくらい。

                  リリー:百合というタイトル通り女性同士の絡みがメイン。
                  女性の指・舌・唇・胸。
                  柔らかくなまめかしいアップと白いユリの重なる映像。
                  女性の美しさをあますところなく映し出すと同時に
                  女の欲深さ、底なしの欲望のぶつかりあいも。
                  「アデル ブルーは熱い色」の時も思ったけど
                  女性同士のセックスのほうが果てしがないし
                  それだけ情も深い感じ。
                  その分、業も執着心も深い。
                  文字通り血をながし
                  その業から解放されたはるかはこのあと
                  男性に走るのかやはり女性と恋におちるのか
                  気になるところだわ。

                  それにしても
                  「アンチ・ポルノ」の筒井真理子さんといい
                  山口香緒里さんの中年の色香もすごいわー。
                  「美味でございますー」と食い気に走っていた人とは思えない。
                  まぁ大奥では色に走れない代わりに食に行ってたわけだから
                  女の欲深さという意味では同じなのかもしれんけど。

                  | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  「ラ・ラ・ランド」
                  0
                    2017年3月13日 ユナイテッドシネマキャナルシティ13 監督:デミアン・チャゼル

                    一番時めいたのはオープニングシーン。
                    主役二人とも登場する前までね。
                    あとはパーティーにでかけるところくらいかな、ワクワクしたのは。
                    歌もピアノも素敵だとは思ったけど
                    「ミュージカル映画」というにはときめくほどのダンスシーンが少なかったような。

                    「恋愛映画」として泣いたり笑ったりするにも誰にも感情移入できない。
                    ラストのあのナイトクラブのシーン、泣いたけど、あれ反則やーんて気も。
                    そりゃ泣くよ、誰だってあの時ああしていれば、あの人と結ばれていれば、と
                    そんな恋愛の経験はあるさ。
                    でも具体的に映像にしちゃうと、なんか反則だよ、そりゃ泣くよって感じ。
                    てか、あの5年に何があったの。
                    連絡とってなかったの?
                    お互いの夢のためにきっぱり別れたの?
                    チャゼル監督の脚本ってちょっと強引な気がするのよ。
                    この結末にしたいからその間はちょっと強引な展開でもいいか?みたいな。
                    「セッション」の時はとにかくインパクトあって気にならなかったけど
                    恋愛映画だとつっこみどころが多すぎて今ひとつ感情移入できない。

                    5年の間にミアにあのくらいのベイビーまでいるってことは
                    やっと夢がかなったのに映画2-3本くらいの出演で
                    さっさと結婚して子供生んだってことになるよね。
                    しかも違う相手と。
                    ハリウッドでは結婚や出産が女優としての障壁にならないとしても
                    その期間で一発逆転して、大物女優の位置を獲得してるってムリがない?
                    何より、6年頑張って、パーティーとかでも人脈づくりしてきて
                    ここぞというところの一人芝居で
                    観客があれだけってありえない。と芝居やってる私はつっこみたい!
                    もしそうなら、本当に才能なかったんじゃないのか?
                    すべて、あの結末にするための強引な運び方にみえてしょうがない。
                    音楽の扱いもそう。
                    セバスチャンがジャズを偏愛してるのはわかるとしても
                    その引き合いとして、アーハのコピーバンドのひどい扱いとか。
                    パロディとしてはありかも知れないけど、ルックスまであんなダサくすることないじゃない?
                    何かのよさを引き立てるために何かを小馬鹿にするようなやり方は嫌い。
                    チャゼル監督は音楽愛やジャズ愛が、かわいさ余って憎さ百倍的に歪んでる感じがするなー。

                    オープニングを想わす渋滞シーンからの再会とか、
                    あのジャズクラブでの2人の視線の絡みとか
                    画として素敵なシーンはたくさんあったのでつまんない映画と否定する気もないですが
                    あれだけ賞とって絶賛されるとちょっと突っ込みたくなっちゃう。
                    好みのタイプじゃなかったはずのライアン・ゴズリングがどんどんキュートに見えてきたのは確か。
                    図書館の前というヒントで実家を探し出して、
                    明日迎えに来る、とか言われたら、私ならあそこでがっつり惚れ直すわ。


                    | 立石 義江 | 映画観る日々 | 12:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    「たかが世界の終り」
                    0
                      2017年2月21日 KBCシネマ 監督:グザヴィエ・ドラン

                      な、なんだこの息苦しさは?
                      やたらアップが多くて距離感のよくわからない画面。
                      やたらといらついて喧嘩ばかりしている登場人物たち。
                      主役とその家族5人しかでてない濃密な空気も追い打ちをかける。
                      なんか息継ぎをしながら泳いでるのに
                      だんだん息苦しくなってくるような
                      映画観終わった時にふはーって水面に顔あげたような。

                      家族ってそんなものかもしれない。
                      近すぎてよくわからない距離感。
                      何かを言いたくても言えない空気。
                      一緒にいるのに感じる孤独。
                      硝子にぶつかって死んだすずめ。
                      自由になれない透明な檻。
                      たとえこの家を遠く離れても
                      このとらわれた感じからは逃れられない・・・

                      ちょっともやもやした気持ちのまま
                      映画は終わったけれど
                      それにしてもたった5人、されど5人の
                      名優ぞろい。
                      マリオン・コティヤールの美しさに癒される。
                      レア・セドゥは観る映画ごとに違う顔。

                      | 立石 義江 | 映画観る日々 | 19:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |